前回につづいて、アメリカの戸建ての修繕の代表的な方法の2つ目、リノベーションをご紹介をします。前回の記事で、リペアは物件の瑕疵を直す修繕を指し、リノベーションは物件の価値を上げるために行われる修繕を指す、と解説しました。
アメリカ不動産の代表的な修繕方法、リノベとは?
具体的にリノベーション(以下リノベ)とは、物件の外装・内装を綺麗にすることで、物件の価値を上げるために行われ、その費用はリペアよりも当然高くなりますが、物件によってはリペアでは事足りず、リノベをすることでより高い賃料での入居者付けを狙う、あるいは数カ月後や数年後に可能な限り高い売却益を狙うためにリノベを実施するケースも多いです。
いま米国において、一番流行しているリノべの手法の一つは例えば、キッチンとリビングの仕切りをなくし、開放感ある間取りを作り上げることです。他には、例えば家全部のペイントを統一したり、リビングの床をカーペットからフローリングに変更したり、キッチンのカウンタートップを大理石調の素材に変更したりといった事例があります。日本でもカウンターキッチンを選択される人が増えているかと思います。
日本でもボロボロの中古物件をリノベして販売するというのはよく行われておりますが、米国でも同様で、物件を購入するのは投資家よりも実際に住む人、つまり実需の割合が多いため、リノベーション済の即入居できる物件は非常に人気です。
物件を賃貸するという観点からも、しっかりとした修繕が必要な物件に、リペアではなくリノベをしっかり行うのは非常に重要です。物件の所々に80年代90年代に流行したような古い設備があったり、何年も使われているような食洗器があるよりも新品の設備が設置された綺麗な物件の方が気持ちよく住めますよね。
以上を踏まえてお分かりいただけたかと思いますが、明確にリペアとリノベの区別がされることはありません。物件によって、また投資家様の投資戦略によって、この点は弊社の知見を存分に共有させて頂きながらどれくらいの修繕を施す必要があるかを会話させて頂く事になります。
トヨタ北米本社が所在するPlano市のリノベーション事例
百聞は一見に如かず、ということで、今回はリノベーションが行われた一例を写真を使用しながらご紹介していきます。詳細は下記にまとめておりますが、物件を購入後に、リノベーションをして高い価格で売り、利益を出すというのは一番手っ取り早い不動産投資手法の一つでもあります。弊社では長期投資もおススメしておりますが、このような短期での投資も取り扱い可能ですので、ご興味いただけましたら是非ご相談くださいませ。
リノベ前後を比較すると、推測にはなりますが約4万ドルの修繕を施しています。売値と売買時期から逆算すると約9か月間で約4.5万ドルのリターンが出ている事例です。
※ 売却までの流れ
①不動産業者が2022年1月に物件を約24万ドルで購入し、リノベーションを実施。
②2022年8月に修繕が終了し、販売開始。
③2022年10月に32.5万ドルで売却。
※ リノベ前後の写真比較
Before (リビング)
After (リビング)
Before (キッチン)
After (キッチン)
Before (バスルーム/トイレ)
After (トイレ)
いかがでしたでしょうか?これらの修繕で、合計4万ドル(足もとの為替で約520万円)で1年以内に4.5万ドル(600万円程)の収益をあげている短期投資もなかなか夢のある話ではないでしょうか?
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以上、今回はこれまでの2回の連載で物件の修繕について、どのような種類があるかを解説しました!利回りをあげる、売却益を狙う、などの観点で、どのような修繕がどれくらいの費用かかるのか、リノベをする必要があるのか、リペアで済むのか、などなど、アメリカ不動産投資の修繕に関するご質問やご相談はお気軽にお問い合わせください。
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