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アメリカ不動産がドル資産の代表選手である理由 ~米国不動産の位置づけ~


こんにちは、渡辺です。

前回のブログ(https://www.japan-godol.com/post/アメリカ不動産がドル資産の代表選手である理由-ドル資産へ分散する意義について)では、そもそもドル資産を持つ必要があることを解説しました。ドル預金ではあまり意味はなく、成長する海外の物価上昇も取り込むことができるドル資産を持つ必要がある、という話でした。


では今回は、ドル資産の中でどんな商品が良いのか、という点に迫るために、まずはアメリカの株式とアメリカの不動産を比較してみようと思います。なお、市況推移の比較はもちろんですが、それぞれどんな特徴があって、どんな人に向いているのか、についても焦点をあてていきます。あるいはそれぞれどんなリスクがあるのかを簡単に比較します。アメリカ不動産投資の会社ですがアメリカ不動産をとにかく推すわけではないのでご安心ください。

アメリカ不動産のドル資産における位置づけ

ドル資産には、アメリカの会社の株式や投資信託、米国債やドル建ての生命保険、そしてアメリカ不動産などいろいろあります。それぞれが違うメリットとリスクを持っています。

まず一般的に認識されている違いについて。ハイリスクハイリターンは米国株式、ローリスクローリターンは国債など、そしてミドルリスクミドルリターンはアメリカ不動産、という大きな整理ができるかと思います。


しかし、例えば今の高い米金利の時代に、果たして米国債は本当にローリターンでしょうか?そして直近10年で2倍以上の上昇をみせた米国の住宅市況を踏まえると、アメリカ不動産は本当にミドルリターンでしょうか?というように、そのときどきの状況に応じて、各アセットの特徴は相対的に秀でたり劣後したりします。

では、良い悪い、という話を一度おいておいて、公平に「アメリカ不動産が他のアセットと異なる点」がなにか、つまりアメリカ不動産の独自性について考えてみたいと思います。



アメリカ不動産の独自性3点


代表的なポイントは以下の3つです。


1. 住宅市況が長年下落しつづけたことがない

2. 融資が使える=レバレッジを利かせられる

3. 節税効果が(日本不動産と比べると)高すぎて看過できない

まず1つ目ですが、アメリカの住宅市況はこれまで多くの期間で下落をし続けたことがありません。アメリカの中古住宅市況は流通住宅量の約8割をしめ(日本は3割ほど)、このマーケットの層の厚さが中古住宅をして投資商品たらしめています。中古住宅市況が上昇し続けるということは日本人からすると信じがたいので、この点はよく見落とされますが、アメリカ不動産投資で最も注目すべきポイントです。

ついでに米国株式の市況の推移と米国住宅市況の推移を比較してみましょう。


【ケースシラー住宅価格指数の30年推移】

Source:FRED (https://fred.stlouisfed.org/series/CSUSHPINSA)


ケースシラー住宅価格指数の30年推移

【S&P 500の30年推移 】


S&P 500の30年推移


10年前の1993年6月からの10年間の推移では、米国株式の代表的な指数であるS&P 500は約4.6倍に、ケースシラー住宅価格指数は約3.9倍になっています。ケースシラー住宅価格指数はアメリカの住宅の再販価格の指数です。つまり日本と異なり、はっきりとした市況があるアメリカの中古住宅価格は、米国株ほどのパフォーマンスではないものの遜色のない上昇率をみせています。そして米国株式と比べて上下することがあまりないという点も特筆に値します。

なお、これはあくまで市況がどう動いたか、という話です。インカムゲイン、つまり賃料収入はここに入っていません。なのでどれほど儲かるか、という点だけで考えれば不動産の方に軍配があがりそうです。なおかつ、ここで2点目と3点目のである、「融資がつかえる」という点と「節税効果が高い」という点について触れさせて頂きます。

融資が使える、つまり少ない元手でレバレッジをかけられるのが、不動産投資の最大のメリットです。アメリカ不動産を担保とした邦銀の融資制度も準備されている中、投資総額の一部でも融資を使われることは得策だと当社は考えています。これが日本の不動産投資のように8割や9割やそれ以上のローン割合で融資をひくのはちょっと怖いかもしれません(ドル建ての資産に対し円建ての負債を多く抱えすぎることになるため)。

そして節税効果については、これまで何度もこのブログで解説してきましたが、日本と異なり建物比率が8割前後のアメリカ不動産は、その分を個人でも法人でも償却ができますので、インカムゲインに加えて節税効果もキャッシュフローに加わります。


アメリカ不動産のなにが悪いか


これらの特徴はすべて、「アメリカ不動産がいかに儲かるか、しかも安定的に」という点ですが、もちろん「アメリカ不動産ならではのデメリット」もあります。代表的なものを2つ挙げます。


一番にはまず流動性の低さであり、株式などの金融商品と比べて売却まで数週間から3ヵ月ほどかかってしまう事があるのがアメリカ不動産です。儲かるのは儲かる、がすぐに現金にはできない、これが玉に傷ですが、逆にドル建て資産で中期的に資産拡大をされる予定であればあまり関係ないかもしれません。

そしてもう一つのデメリットは、投資のハードルの高さ、です。英語でのたくさんの書類を見なければいけない、アメリカでの確定申告はどうするのか、遠隔でどう投資をするのか・・などなど、物理的なハードルがそのまま心理的なハードルとなっているようです。ご自身ひとりでは難しいが、メリットは多いのでこの機会は逃したくない、という場合の解決方法はひとつかと思います。それは専門家とタッグを組むことです。当社のような当社のような並走型のエージェントをつければ米国税理士やUSCPA、提携弁護士などとチーム組成して投資をフルリードさせていただくことが可能ですが、当社のようないわゆる指揮者的なエージェントがいなくても、米国の確定申告ができる税理士と、日本語がはなせる現地のブローカーがいれば、投資は可能です。

今回はアメリカ不動産のドル建て資産におけるポジショニングについて解説しました。次回以降で、米国株とのパフォーマンスの比較なども出来ればいいなと思っています!引き続きよろしくお願いいたします。


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