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アメリカ不動産で得られる節税効果とそのキャッシュフロー

更新日:2023年6月9日


今回の記事は、アメリカ不動産投資における節税効果と、そのキャッシュフローに焦点をあてます。


前回の記事ではアメリカ不動産投資で得られる税効果について解説しました。法人で投資する場合も、個人で投資する場合も、償却ができる(費用計上ができる)建物部分が多いアメリカ不動産は、税効果が必然的に高くなりやすく、キャッシュフローにこの点を加味して考える必要がある、という話でした。


では、実際の数字はどうなっているのでしょうか?

法人のケースと個人のケースで分けて説明します。



アメリカ不動産へ法人が投資する場合の節税効果と収支


前回の税効果についての記事で説明の通り、法人で投資する場合は建物部分を4年で償却ができますので、特に最初の4年間の税後キャッシュフローは大きくなります。通常の賃貸収支に加えて数百万円の税効果が、追加キャッシュフローとして生まれるわけです。


これは日本の不動産投資の収支を考える際も言えることですが、アメリカの不動産においては特に建物比率が高い(=税効果が高い)ため、ただの利回りを考えるだけではなく、この税効果も含めたキャッシュフローを概算する必要があります。


たとえば、5千万円の物件価格中、4千万円が建物部分ですので、これを4年で償却したとして、単年償却額は1千万円です。1千万円を最初の4年は毎年費用計上できますので、簡易的に法人税率を30%とすると毎年1千万円×30%=300万円が、浮いた税金としてキャッシュフローに加わります。


ただ、償却が完了したら、通常の賃貸収支に戻りますし、また法人の場合は売却時も同じ法人税率のため、最終的には同じ額の税金をはらうことになります(利益と税金の先延ばし)。


収支表の例は下記の通りです。


NOI、つまり賃料収入から賃貸経営に必要なコストを引いた税前収支である約160万円に、税効果が加わり、最初の4年間(償却期間中)の税後のキャッシュフローは、税後にも関わらずNOIの2倍以上である約360万円であることがご理解いただけるかと思います。



法人がアメリカ不動産に投資する場合のシミュレーション


※物件価格:30万ドル / 建物比率:85% / 物件タイプ:木造戸建て築22年以上

※ローンを物件価格+修繕費の合計の半分である、およそ2100万円ひいた場合

※ローン金利は年利2.8%、ローン期間は35年、5年利払いのみを選択した場合



アメリカ不動産へ個人が投資する場合の節税効果と収支



つづいて個人で投資する場合のシミュレーションについて。前回も説明の通り、個人で投資をされる場合は法人のように最初の4年で加速償却(建物部分の償却)ができません。


したがって、築22年以上の木造戸建てであれば、その耐用年数の通り22年で償却する必要があります。あるいは、コストセグリゲーション法と呼ばれる(別の記事で解説します)、更にやや償却額を大きくできる方法を使っても、せいぜい物件価格の5%前後が単年償却額になります。


したがい、期中の税効果、キャッシュフローは法人ほど大きくないですが、前回の記事の通り、個人の場合は期中の所得税率(+住民税率)が、売却時の税率と違うため、節税効果は大きいです。


たとえば、5千万円の物件のうち、4千万円が建物部分だとした時に、簡易的に20年で償却する場合は(物件価格の年5%を償却)、4千万円×5%=200万円が単年償却額となり、所得税率(+住民税率)が50%なら期中の税効果は200万円×50%=100万円が税効果になります。


法人のときは、結局この100万円は後で払う(利益と税金の先延ばし)と説明しましたが、個人の場合は長期譲渡税率が約20%ですので、10年物件を保有したとして、合計の償却額が200万円×10年=2,000万円→税効果は×50%で1000万円に対し、売却時に払う税金は2000万円×20%=400万円のため、1000万円-400万円=600万円を実際に節約したことになります。


繰り返しですが、法人はただの税金の先延ばしのため、節税にはなりません、ただの税効果・タックスコントロールです。一方個人の場合は、上の説明の通り数百万円を節約できるわけです


収支表を下にはっておきます。


NOI、つまり賃料収入から賃貸経営に必要なコストを引いた税前の実質収支に、税効果が加わることで税後のキャッシュフローは税後にも関わらずNOIとさほど変わらない数字であることがご理解いただけるかと思います。さらに、売却したときは、税金が“安く”おさまりますので、個人の方が最終的な手残りは増えます。



個人がアメリカ不動産へ投資する場合のシミュレーション

※物件価格:30万ドル / 建物比率:85% / 物件タイプ:木造戸建て築22年以上

※ローンを物件価格+修繕費の合計の半分である、およそ2100万円ひいた場合

※ローン金利は年利2.8%、ローン期間は35年、5年利払いのみを選択した場合

※個人の所得が4000万円の場合の税率を適用



以上、これまでの2回の連載で、アメリカ不動産の節税効果と、実際のキャッシュフローをみてきました。


詳細な数字を知りたい方は是非お問い合わせください!



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