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株式会社ゴードル

アメリカ不動産投資で失敗しない為に ~決済から管理まで~

更新日:2023年6月9日


今回の記事は「アメリカ不動産投資で失敗しない為に」の最終回、決済から管理まで、です。

早速、決済の流れから見ていきましょう。


※なお、以下はすべてテキサス州の戸建てを例とした流れの説明であり、その中でも物件や売主、利用される金融機関の制度によっては必ずしも下記の限りではないこと、ご了承戴けますと幸いです。



アメリカ不動産投資における決済の流れ

商談が決まったら、いよいよ決済プロセスです。なお、商談中からもちろんClosing date (≒決済日)は売り手にとっても買い手にとっても重要な条件項目のひとつです。


商社に勤めていた新人のころも、商談ではよく価格ばかりに目が行って決済日や決済方法については二の次になってしまった事があり、それで契約が反故になってしまってひどく上司に怒られた経験があります・・


決済日は、特にいまのような「出来る限り売り手が早く売りたい状況」においては非常に重要な交渉条件です。金利が高いので、早く売ってしまって高い住宅金利から逃れたいと考える売り手が今は多くいます。そういった売り手は、価格を少し下げてでも早くキャッシュが欲しいと考える事が多いです。会社対会社の取引ではなく、個人対個人の取引であれば猶更、(特に金融機関からの信用を維持することが日本より大切なアメリカでは)決済が遅れる事は死活問題です。裏を返せば、この決済日をうまく使って交渉を有利に運ぶことも可能です。例えば、すべて現金で購入される場合は決済日を数日後や1週間後に出来る可能性がありますので、価格を大きく下げられることがあります。


商談の仕方の話をしてしまいましたが、決済日がそれほど大切であり、決まった後に遅らせるなんてのはもっての外だという点をご理解いただけたかと思います。


具体的な決済は、オールキャッシュの場合はシンプルに日本の銀行口座からエスクロー口座に外国送金をします。エスクローについての説明は前のブログでもしましたので割愛しますが、簡単に言うと売り手と買い手の間の決済や登記手続きなどを滞りなく執り行う第三者機関です。


手付金の時と同様、エスクローからwire instruction、つまり送金先についての情報が入り、そこに送金するだけですが、銀行にもよりますが通常は3営業日以上は送金手続きから着金までかかりますので、注意が必要です。決済日が3月31日なら、その3営業日前の午前中には外国送金の手続きを完了させなければなりません。銀行などにより送金にかかる日数や締め切り時間が異なりますのでこれもご注意ください。



所有権の移転

無事決済がおわり、正式に所有権の移転登記が行われますと、対象の物件が投資家様の所有物になります。この際にエスクローによって、固定資産税の月割り費用や所有権移転費用などの諸々の費用もあわせて精算することになります。なお、上記は現金で購入される場合についてのご説明ですが、融資を使われる場合は、融資元が同じくエスクローに送金するまでの手続きにおよそ1カ月からそれ以上かかりますので、融資元の金融機関とは商談の段階から密に会話をし、いつまでに商談決着してローンの本申込をすればいつの融資実行=エスクローへの送金が可能になるかは明確にしながら決済日を設定する必要があります。



アメリカ不動産投資で失敗しない為に重要な修繕

続いて、いざ物件の所有権を得た後に必要であれば修繕を行います。修繕は本当に物件次第でその見積りが変わりますが、比較的きれいな物件の場合、よくアメリカではコスメとも表現されますが、ちょっとの修繕で済む場合もあります。その見積りを決済前に現地の修繕業者からもらいましょう。修繕にかかる期間も物件次第ですが、出来る限り早くはじめて早く終わらせるよう修繕業者と交渉をすることも大切です(早く入居者を入れるために)。それでも数週間、1カ月前後かそれ以上はかかります。


また修繕費用の交渉も決済前に必ずおわらせましょう。所有権がうつってからでは、騙されるといったことはアメリカに限って中々ないものの、物件の所有権を持っているという事は、必要な修繕をしなければなりませんので、交渉に迫力がでません。


そしていざ修繕が完了すると、入居者の募集が開始されます。厳密には完了の少し前から管理会社とは会話をして募集をはじめます。前のブログでも説明の通り、不動産売買と同様に賃貸需要も日本のように少なくなく、良い物件であれば大抵は1カ月以内か1カ月前後では見つかることが多く、いまのような金利が高い状況では購入より賃貸の方が需要が多いのでより空室率を下げられます。



修繕中から入居者を募集

なお、入居者募集の前に、当然ながら管理会社とは管理に関する契約を結びます。募集に関する手数料(弊社提携先の場合は家賃の0.7~1カ月分ぐらいが多いです)、入居者がはいってからの管理手数料などについての契約です。物件管理は中々現地のどんな業者が良いか(対応が迅速か、安いか、等々)はわからないと思いますので、日本側に拠点のある弊社のようなフェアな立場で提携先の管理会社を複数社、紹介および取次が出来るエージェントを抱えるべきだとおもいます。


以上が決済から管理までのおおまかなステップですが、修繕について気を付けるポイント集や、管理はどんな点に気を付けるべきか、などはまた他の記事で説明します。


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