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なぜアメリカの住宅市況は上昇中か?

更新日:2023年9月21日


アメリカの不動産市場、とりわけ住宅市況は上昇中です。


米30年固定住宅ローン金利はまた上昇し、足もと7%超の水準で推移しています。

にもかかわらず、米国の住宅市況が上昇しているのはなぜでしょうか?


通常、金利が上がれば、しかもここまで上がれば住宅市況は壊滅的に落ち込み、市況も当然急落するのがこれまでのセオリーでした・・



アメリカ不動産の市況が上昇している理由



高金利にも関わらず市況が上昇を続けている背景は主に2つあります。


  1. 中古住宅が枯渇

  2. 個人及び世帯の健全なバランスシート


最大の背景は1つ目、中古住宅数の供給が非常にタイトだからです。


その理由は簡単です、高い金利下でわざわざ誰も引っ越しして新しい家を買いたがらないからです。過去の低い金利のときに買った家に住み続けることが出来るなら、わざわざ引っ越して新しい家を買って高い金利の負担を選ぶなんてことはしません。


だから、米国の流通住宅の7割以上を占める中古住宅の供給量が足もと非常に少ないのです。



好調なアメリカ経済がベースにある


そして2つ目の背景である「個人や世帯の健全なバランスシート」は、上の1つ目の背景を補完します。というのも、高金利下で引っ越したくない人が多いといっても、個人や家計が火の車なら急いでキャッシュを確保するためにも家を売らなければなりません。


例えば世界金融危機の時は金利負担に耐えられず家を投げ売りする人が、特にサブプライム層で続出しました。


ただ、この世界金融危機の後は、仕組みが改善され、具体的には例えば誰にも彼にも、低いダウンペイメント(頭金)でも、個人のバランスシートがそんなに良くなくても融資しますという銀行はいなくなりました。


そして何より、米国経済は当初の想定とは異なり、景気後退するだろうという懸念は払しょくされつつあり、GDPも雇用も賃金も着実に上昇中です。まだまだインフレ率は高い水準ですが一時の過熱感はおさまりつつあります。


そんな“順調な”米経済において、そして健全な米国住宅市場において、投げ売りは起こりづらく、それよりも今の家に住み続けておこうという話になるので中古住宅は枯渇するのです。


つまり、背景2が背景1を補完しています。



だからFRBは金利を下げられないのでは?


この2つの背景により市況は高金利にも関わらず上昇しているわけで、こういった特殊な状況が続く限り、アメリカの金利は下げられません。


もし2024年などの近々で金利が下がってしまったら米国住宅市況は高騰し、またバブルのようになり兼ねません。

向こう数年はしばらく高金利が続き、住宅ローン金利も緩やかに、非常に緩やかに下がっていき、住宅市況も着実に、かつ、ゆっくりと上昇し続ける、これが当社の米国住宅市場の今後に関する見立てです。


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